釣竿やゴルフシャフトの仕損品やそれらの原材料である「カーボンプリプレグ」(以下CFPP)の端材は、従来は残念ながら焼却や埋め立て向けの廃棄物として処理されていました。
弊社は、CFPPの主要仕入れ先である東レ株式会社様のご提案を受け、和歌山工場の地元リサイクル業者の日置川清掃様協力のもと、「製鋼副資材※」に加工して、ほぼ100%のケミカルリサイクルを成し得ています。
※製鋼副資材:加炭材(フォーミング抑制剤)
フォーミング抑制剤の役割
[資料提供]株式会社大瀧商店様
■良質な鋼を製造するためには
溶銑に酸素を吹き込み炭素、珪素、燐、マンガンなどをCOガスや酸化物として取り除く必要があります。
■フォーミング現象とは
その際に生成されたCOガス気泡が、上部スラグを膨れ上がらせ発泡させてしまう現象をフォーミング現象といいます。このフォーミング現象を放置すると溶鋼が炉外に放出(スロッピング)してしまいます。フォーミング抑制剤を投入することで放出を防ぎ、鎮静化させる事でいくつかの効果を得ることができます。
フォーミング現象発生
吹き込まれた酸素は不純物を従えスラグ層へ閉じ込められ膨張し発泡
→炉外へ放出されてしまう
フォーミング抑制剤投入
フォーミング抑制剤を投入することでスラグ層でガスを発生させて気泡の通り道を作ることでフォーミングを抑制する